8 分譲マンションの査定|購入から5年、価格はどうなった?

はじめに:5年前に購入したマンション、今の価値は?

5年前、私は妻と一緒にファミリー向けの分譲マンションを購入しました。
あのときは、まだ子どもが妻のお腹の中にいた頃。
「しばらくはこの家で十分だ」と思っていた私たちですが、子どもが成長し、モノも増え、手狭に感じるようになってきました。

そして今、私たちは戸建てへの住み替えを真剣に検討しています。
しかし、そこで避けて通れないのが――

「今のマンション、いくらで売れるのか?」

という査定の問題です。


査定を依頼した理由

私は住宅ローンを組んでこのマンションを購入しました。
つまり、次の住まいを買うためには、今のマンションを売却してローンを完済する必要があります。

もしも査定価格がローン残高を下回っていたら、どうなるのでしょうか?

「売ってもローンが残る」=「住み替えができない」

という現実に直面します。


💬 妻の一言

「ねえ、売却ってすぐにできるの?今の家のローン、まだ残ってるよね?」

💬 私

「うん。でも大丈夫。まずは“査定”をして、どのくらいで売れるか把握しようと思ってる。」


不動産査定には2種類ある

不動産の査定方法には、大きく分けて2種類あります。

査定方法内容メリットデメリット
簡易査定(AI査定)インターネット上で、所在地・築年数・間取りなどを入力するだけで概算を出すすぐに結果が出る・複数社比較が可能正確性はやや劣る
訪問査定実際に不動産会社の担当者が訪問し、室内の状態や眺望などを見て査定するより正確な価格を知れる少し時間がかかる

最近では、AI査定の精度もかなり上がっており、3分ほどでおおよその価格が分かるのが魅力です。

私は、まず管理会社経由で簡易査定を依頼しました。


査定結果:購入時とほぼ同じ価格!

数日後、届いた査定結果を見て驚きました。

「えっ、購入時とほぼ同じ価格で売れそうじゃないか!」

5年前に購入した価格と、今回の査定価格はほとんど変わりませんでした。
これは正直、かなりうれしい結果です。

というのも、マンション価格は年数が経つごとに下がっていく――
そう思っていたからです。


💬 妻

「えっ、値下がりしてないの?中古ってどんどん下がるものだと思ってた。」

💬 私

「最近は違うみたい。土地の値上がりとか、建築コストの高騰も影響してるみたい。」


なぜ、5年経っても価格が落ちていないのか?

これは、全国的な不動産価格の上昇が関係しています。

  • 土地価格の上昇
  • 建築資材の高騰
  • 新築マンションの価格上昇
  • 共働き世帯の増加による駅近ニーズの高まり

私が住む地域(名古屋市近郊)も例外ではありません。
新築マンションの価格は年々上がっており、「中古でも手ごろなら買いたい」という人が増えています。

その結果、中古マンション市場が活発になっているのです。


頭金を入れていたことが安心材料に

私たちはマンション購入時、1,000万円の頭金を入れていました。

これは当時、かなり頑張って貯めたお金でしたが、今振り返るとこの判断が正解でした。

なぜなら――

売却価格 ≧ ローン残高

となったからです。

つまり、売却してもローンが残らないどころか、次の家の頭金にも充てられる可能性があるのです。


💬 妻

「あのとき、頭金を入れるか迷ったけど、結果的に良かったね。」

💬 私

「本当だね。5年でこれだけ資産が減っていないのは大きいよ。」


査定で見えてきた「資産としての家」

ここで改めて気づいたのが、家は「消費」ではなく「資産」になり得るということです。

もちろん、すべての物件が値上がりするわけではありません。
立地や管理状況によっては、価格が下がるケースも多いです。

しかし、今回の私のケースでは――

  • 駅徒歩10分以内
  • ファミリー層に人気の学区
  • 管理状態が良好

という条件が重なり、資産価値を維持できたのです。


これから住み替えを考える人へ

私の経験から、「査定」は早めにやっておくことを強くおすすめします。

なぜなら…

  1. 現実的な資金計画が立てられる
  2. 売却価格がローンを下回るリスクを早期に把握できる
  3. 不動産会社ごとの査定差を比較できる
  4. 買い替えローンを検討する材料になる

💬 妻

「でも、査定をお願いすると“売ってください”って営業がすごいんじゃないの?」

💬 私

「最近はオンライン査定だけでもOKなところが多いよ。匿名でもできるし。」


実際に使ってよかった査定サービス

私は、まず管理会社を通じて査定を依頼しましたが、
並行してネットの一括査定サイトも利用しました。

理由はシンプルで、複数社の見積もりを比較できるからです。
同じマンションでも、業者によって最大で数百万円の差が出ることもあります。

査定サイトの例:

  • LIFULL HOME’S 不動産査定
  • SUUMO売却査定
  • イエウール
  • マンションナビ

特に、**「マンションナビ」**は同じマンション内の過去売却事例を一覧で見られるので、とても参考になりました。


売却のタイミングも重要

不動産価格は、常に一定ではありません。
経済情勢や金利、需給バランスによって変動します。

現在(2025年)は、金利上昇の懸念がありつつも、
依然としてマンション需要は高い状態が続いています。

したがって、売却には比較的有利なタイミングといえます。


まとめ:5年で築いた資産を次のステージへ

今回の査定を通じて、私が実感したのは次の3つです。

  1. 査定は早めに行うことで不安が解消される
  2. 頭金を入れていたことが資産形成に大きく寄与した
  3. 立地や管理状態が良ければ、マンションでも資産価値は維持できる

そして何より――

「このマンションが、次の家づくりの“スタート資金”になる」

という安心感が得られました。


💬 私

「よし、これで次のステップに進めるな。」

💬 妻

「次は土地探し?それとも建売住宅かな。」


次回は――
「#9 住宅リテラシーを身につけよう」

家づくりを進めるうえで、知らなきゃ損する住宅の知識について掘り下げます。
どうぞお楽しみに!