はじめに:5年前に購入したマンション、今の価値は?
5年前、私は妻と一緒にファミリー向けの分譲マンションを購入しました。
あのときは、まだ子どもが妻のお腹の中にいた頃。
「しばらくはこの家で十分だ」と思っていた私たちですが、子どもが成長し、モノも増え、手狭に感じるようになってきました。
そして今、私たちは戸建てへの住み替えを真剣に検討しています。
しかし、そこで避けて通れないのが――
「今のマンション、いくらで売れるのか?」
という査定の問題です。
査定を依頼した理由
私は住宅ローンを組んでこのマンションを購入しました。
つまり、次の住まいを買うためには、今のマンションを売却してローンを完済する必要があります。
もしも査定価格がローン残高を下回っていたら、どうなるのでしょうか?
「売ってもローンが残る」=「住み替えができない」
という現実に直面します。
💬 妻の一言
「ねえ、売却ってすぐにできるの?今の家のローン、まだ残ってるよね?」
💬 私
「うん。でも大丈夫。まずは“査定”をして、どのくらいで売れるか把握しようと思ってる。」
不動産査定には2種類ある
不動産の査定方法には、大きく分けて2種類あります。
| 査定方法 | 内容 | メリット | デメリット | 
|---|---|---|---|
| 簡易査定(AI査定) | インターネット上で、所在地・築年数・間取りなどを入力するだけで概算を出す | すぐに結果が出る・複数社比較が可能 | 正確性はやや劣る | 
| 訪問査定 | 実際に不動産会社の担当者が訪問し、室内の状態や眺望などを見て査定する | より正確な価格を知れる | 少し時間がかかる | 
最近では、AI査定の精度もかなり上がっており、3分ほどでおおよその価格が分かるのが魅力です。
私は、まず管理会社経由で簡易査定を依頼しました。
査定結果:購入時とほぼ同じ価格!
数日後、届いた査定結果を見て驚きました。
「えっ、購入時とほぼ同じ価格で売れそうじゃないか!」
5年前に購入した価格と、今回の査定価格はほとんど変わりませんでした。
これは正直、かなりうれしい結果です。
というのも、マンション価格は年数が経つごとに下がっていく――
そう思っていたからです。
💬 妻
「えっ、値下がりしてないの?中古ってどんどん下がるものだと思ってた。」
💬 私
「最近は違うみたい。土地の値上がりとか、建築コストの高騰も影響してるみたい。」
なぜ、5年経っても価格が落ちていないのか?
これは、全国的な不動産価格の上昇が関係しています。
- 土地価格の上昇
 - 建築資材の高騰
 - 新築マンションの価格上昇
 - 共働き世帯の増加による駅近ニーズの高まり
 
私が住む地域(名古屋市近郊)も例外ではありません。
新築マンションの価格は年々上がっており、「中古でも手ごろなら買いたい」という人が増えています。
その結果、中古マンション市場が活発になっているのです。
頭金を入れていたことが安心材料に
私たちはマンション購入時、1,000万円の頭金を入れていました。
これは当時、かなり頑張って貯めたお金でしたが、今振り返るとこの判断が正解でした。
なぜなら――
売却価格 ≧ ローン残高
となったからです。
つまり、売却してもローンが残らないどころか、次の家の頭金にも充てられる可能性があるのです。
💬 妻
「あのとき、頭金を入れるか迷ったけど、結果的に良かったね。」
💬 私
「本当だね。5年でこれだけ資産が減っていないのは大きいよ。」
査定で見えてきた「資産としての家」
ここで改めて気づいたのが、家は「消費」ではなく「資産」になり得るということです。
もちろん、すべての物件が値上がりするわけではありません。
立地や管理状況によっては、価格が下がるケースも多いです。
しかし、今回の私のケースでは――
- 駅徒歩10分以内
 - ファミリー層に人気の学区
 - 管理状態が良好
 
という条件が重なり、資産価値を維持できたのです。
これから住み替えを考える人へ
私の経験から、「査定」は早めにやっておくことを強くおすすめします。
なぜなら…
- 現実的な資金計画が立てられる
 - 売却価格がローンを下回るリスクを早期に把握できる
 - 不動産会社ごとの査定差を比較できる
 - 買い替えローンを検討する材料になる
 
💬 妻
「でも、査定をお願いすると“売ってください”って営業がすごいんじゃないの?」
💬 私
「最近はオンライン査定だけでもOKなところが多いよ。匿名でもできるし。」
実際に使ってよかった査定サービス
私は、まず管理会社を通じて査定を依頼しましたが、
並行してネットの一括査定サイトも利用しました。
理由はシンプルで、複数社の見積もりを比較できるからです。
同じマンションでも、業者によって最大で数百万円の差が出ることもあります。
査定サイトの例:
- LIFULL HOME’S 不動産査定
 - SUUMO売却査定
 - イエウール
 - マンションナビ
 
特に、**「マンションナビ」**は同じマンション内の過去売却事例を一覧で見られるので、とても参考になりました。
売却のタイミングも重要
不動産価格は、常に一定ではありません。
経済情勢や金利、需給バランスによって変動します。
現在(2025年)は、金利上昇の懸念がありつつも、
依然としてマンション需要は高い状態が続いています。
したがって、売却には比較的有利なタイミングといえます。
まとめ:5年で築いた資産を次のステージへ
今回の査定を通じて、私が実感したのは次の3つです。
- 査定は早めに行うことで不安が解消される
 - 頭金を入れていたことが資産形成に大きく寄与した
 - 立地や管理状態が良ければ、マンションでも資産価値は維持できる
 
そして何より――
「このマンションが、次の家づくりの“スタート資金”になる」
という安心感が得られました。
💬 私
「よし、これで次のステップに進めるな。」
💬 妻
「次は土地探し?それとも建売住宅かな。」
次回は――
「#9 住宅リテラシーを身につけよう」
家づくりを進めるうえで、知らなきゃ損する住宅の知識について掘り下げます。
どうぞお楽しみに!
  
  
  
  